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地域の今を歴史から捉える:現地の活力にせまるアジア経済史

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過去200年間のアジアはグローバリゼーションの波にもまれながら、力強く経済を発展させてきた。そういったアジアの経済発展の歴史を、現地社会や経済の活力に注目してとらえるにはどのような方法があり、どういった意義があるのかを紹介する。

過去200年間のアジアは西洋諸国による植民地化や開国、第二次世界大戦後の独立、そして金融危機といったグローバルな政治経済の大波にもまれながらも、力強く経済を発展させてきました。そういったアジアの経済発展の歴史を、「西洋から始まった世界経済の成長」という固定観念からとらえる従来のアプローチを越えて、アジア各地の現地経済のダイナミックな変容を明らかにしようという試みが高まっています。そこでは、可能な限り現地で記録された歴史資料を用いて、地域特有の経済発展パターンの解明を目指すアジア経済史の方法が基礎になっています。

アジア各地、特に南アジアや東南アジアは西欧の植民地という歴史があるため、現地語の史料だけでなく英語、オランダ語、フランス語の史料が多く残されています。それら史料のうち経済史研究にとって最も重要なのが貿易や金融など、商品やお金のやりとりを記録した統計です。そこから抽出した数値を分析することで、貿易成長や金融危機などの表面的な社会経済現象の歴史的変化を再現するだけでなく、さらにその裏にある工業化や貨幣流通などの動機も発見することで、現地経済の活力がより明確に見えてくるのです。さらに、史料を分析するうえで、アジア各地のフィールド調査を通して現状を見ておくことは、地域にフォーカスした視野を鍛えることにつながり、歴史研究に新たな発見をもたらすことが期待できます。

小林 篤史(京都大学東南アジア地域研究研究所)

所属等の情報は、動画撮影時のものです。

もう少し深く知りたい方への文献紹介

  1. 水島司・加藤博・久保亨・島田竜登 編 2015年『アジア経済史研究入門』名古屋大学出版会。
    重要事項を網羅的に知ることができるアジア経済史の概説書です。https://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-0816-7.html/embed

  2. 浜下武志・川勝平太 編 2001年『アジア交易圏と日本工業化 1500-1900(新版)』藤原書店。
    アジア経済史の新潮流を巻き起こした論者たちによる論文集です。
    https://www.fujiwara-shoten-store.jp/SHOP/9784894342514.html

  3. 杉原薫 1996年『アジア間貿易の形成と構造』ミネルヴァ書房。
    近代アジアの経済発展をローカルなアジア間貿易に着目して解明した研究書です。https://www.minervashobo.co.jp/book/b47413.html
  1. 籠谷直人・脇村孝平 編 2009年『帝国とアジアネットワーク―長期の19世紀―』世界思想社。
    アジア経済史をリードする研究者たちによる論文集です。https://sekaishisosha.jp/book/b353960.html

  2. 吉澤誠一郎 監修 2002年『論点・東洋史学 アジア・アフリカへの問い158』ミネルヴァ書房。アジア経済史のみならず、アジア史全般における重要論点を網羅した概説書です。https://www.minervashobo.co.jp/book/b595260.html

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